スポーツマンのための筋トレストレッチ!
ひじ立て+ひざ曲げストレッチではうつ伏せの体勢となり床にひじをついて上半身を起こした状態で両膝を曲げます。
首から腰を脱力させた状態で6回深呼吸を行います。
このストレッチはまさにスポーツマンの筋肉を鍛えるためのストレッチです。
「ストレッチ」なのに「鍛える」というとなんかおかしいと思うかもしれませんが、、、太ももの前側を伸ばすような運動になります。
ですからまず伸びる実感があるのは大腿四頭筋です。
このうち、大腿直筋が骨盤の角度に関係し、固くなっていると骨盤が前傾し状態の反り返りにつながります。
腰痛対策には重要な筋肉です。
歩いたり走ったりすることが多いと、ここがパンパンに張ってきます。
でも一般的に意外とメンテナンスは怠りがちになり、スポーツマンの腰痛はこの大腿直筋が硬くなっていることに由来しているケースが多いとのこと。
ランニングの後のクールダウンでじっくり伸ばしたい個所ですね。
また、人間の直立を支える大きな筋肉は2つあり、一つは脊柱起立筋、もう一つは大腰筋。
この二つのうち、大腰筋を緩めるのもこの「ひじ立て+ひざ曲げ」ストレッチの役割です。
大腰筋というのはみぞおちから太ももの付け根に渡っている太い筋肉です。
いわゆるインナーマッスルです。
インナーマッスルというと、主にこの大腰筋のことを言いますよね。武術好きには有名な「達人筋」です。
ね?まさにスポーツマンの筋肉を鍛えるためのストレッチですよね。
大腰筋の話の前に、まず、「鍛える」ってことについてですが、、、
私たちが「鍛える」という言葉を聞くと、まず初めに「強くする。」「固くする。」というイメージをするのではないでしょうか。
まるで鎧のような外殻を作り上げるのが「鍛える」という一般的なイメージではないでしょう。
ところが、インナーマッスルを鍛えるというのは、柔らかく保つことを言います。
特にこの大腰筋は人間が起立している間中、常に負荷がかかっています。
ですから四六時中緊張して固くなっている状態です。
大腰筋にそれ以上に負荷をかけて筋肉を巨大にするような発想では余計に腰痛が悪化してしまうでしょう。
天才武術家や天才スポーツ選手などは、外側の鍛えやすい筋肉で体をガチガチに固めるようなトレーニングはせずに、この大腰筋などのインナーマッスルをいつでも柔らかく柔軟に使えるような鍛え方をしているそうです。
天才と言えば、イチローがBSテレビで「丈夫さとは柔らかさだ」と言っているのを見ました。
イチロー選手が体作りで重視しているのは「柔らかさ」と「バランス」です。
筋力は骨格に必要な量だけを鍛えて、あとはいつでも柔らかく使えるようなメンテナンスを欠かしていません。
日本から取り寄せた器具を使ってトレーニングしている姿を見ましたが、負荷は驚くほど軽く、肩甲骨や股関節を柔らかく動かせるようなトレーニングばかりをやっているのが印象的でした。
年を取ると固くなってしまうのがインナーマッスルですが、意識的に深層部の筋肉をメンテナンスすることで3000本安打ような偉業を達成できるんですね。
選手としての若々しさが保てるような努力の方向性を体で分かっている天才ですね。
大腰筋は「痛い!」筋肉
大腰筋はインナーマッスルなので脊椎起立筋のように外側からは見えませんが、マッサージを受けるとたまにお腹側から一か所だけ触れる場所がある(おそらく大腰筋に合流している腸骨筋の一部)んです。
仰向けに体制を変えたときに骨盤のへりに指を差し込んでこの部分に触ってくる先生がいます。
これが半端ない激痛です!!
ここが凝っている人は腰痛だ、とわかりきったことを言われますが、触られている間はまともな会話ができないくらい痛いです。
このひじ立て+ひざ曲げによって緩める=いつでも柔らかく使えるようにする=鍛えることができるのは大腰筋です。
うつ伏せになって腰を入れるポーズをする時に膝を曲げることによって、より大腰筋にストレッチの力が伝わるような形になっています。
※私の実感としてはこのストレッチによって大腰筋を緩めすぎると、逆に反対側の脊柱起立筋の腰椎部分に張りを感じるようになります。
ですが、腰側に反応が出るのはストレッチの効果が出ている証拠なので続けていいですよ、と行きつけの先生からアドバイスをもらいました。