腰痛の権威の実験結果

2006年くらいに亡くなられましたが腰痛の原因について様々な研究成果を発表し功績を残したアルフナッケムソンという高名な整形外科医がいました。

ナッケムソンさんは、いわゆる腰痛の権威です。

ナッケムソンさんの功績の一つは実験の結果、腰にかかる負担=椎間板内圧を数値化したところです。

労働作業の中で腰を酷使するような動き(例えばスーパーのレジ打ちなど)を指摘し、環境改善に一役買った方だそうです。

実験によれば、起立状態で腰椎にかかる負担を「100」とすると、座っている状態は「140」。

つまり座りっぱなしの状態は立っているときよりも40%増の負担がかかっているということ。

すると寝ている状態ではどうなのか?

同様にナッケムソンさんの実験によれば仰向け姿勢なら「25」、横向きであれば「75」。

いずれも寝ている状態であれば起立姿勢よりも負担が軽いという実験結果が出ていたようです。

ですが、最も軽い数値は仰向け姿勢です。

そうすると、あらゆる整形外科の先生が「仰向け姿勢で寝るのが腰には良い」というようになりました。

「腰のためには仰向きで寝るようにしてください」

これが一般常識となり、あらゆる日本の整骨院先生が患者さんに指導することとなります。

寝方寝姿の常識のウソとは

ところが、最近では腰にとって良い寝方の論調が変わってきています。

医院の先生に聞いても「仰向け姿勢が腰に良い」とは言われなくなってきています。

これまで腰に良いとされてきた仰向け姿勢で寝ると、逆に腰に負担がかかるというものです。

腰痛にとって仰向けで寝るのは良くないというのです。

その理由としては、仰向けで寝ると、内蔵の重さが腰椎に直にかかり、椎間板に負担がかかり続けるからということです。

内蔵は10キロ前後の重さがあるため、仰向け姿勢だと直下の腰椎の椎間板にダイレクトに作用してしまうからというんですね。

腰痛持ちには負担のある寝姿は仰向け姿勢、という論調に。

では、その立場からすると一番良い寝方はどんな形になるんでしょうか?

それは内蔵の重みが腰椎にかからない横向きがよろしい、ということ。

内蔵の重みをかけない体勢であるならばうつ伏せで寝るのは腰痛にとってどうなのか?

うつ伏せで寝るのは腰が反りすぎてよくないのだそうです。

腰を反るのは腰痛持ちには厳禁とされてきましたが、これ近年違う論調が出てきて、マッケンジー法では反りの運動は腰に良しとされてきています。

腰を反るストレッチは良いのですが、長時間同じ姿勢であることがよろしくないのです。

つまりは、どんな体勢でも同じ姿勢を続けることが良くない、、という結論であると思います。

横向きで寝続けるのは良くないし、仰向けで寝続けるのもよくない。

うつ伏せで腰を反る運動は腰に良いが、同じ体勢で寝るのはダメ。

寝返りを打ちながら寝るのが良い

ということになります。

このサイトでは、ためしてガッテンでも述べられていて、私自身に効果のあった「寝返りを打つ寝方が腰に一番よろしい」という方針でお話ししてゆきたいと思います。

繰り返しになりますが、腰痛に限らずすべての炎症や病気の原因は血行不良がもとになっています。

寝返りを打ち、寝ている間中も、全身の血行が滞らない状態が一番好ましいのです。

ありがとうございました。

 

仙人