腰を反ってはダメ!という古い常識

腰痛持ちは腰を反る動きをしてはダメだというのが旧来の常識でした。

反り腰の人は腰痛になりやすい。
反りは椎間板が神経を刺激する。
反りは脊椎起立筋が収縮する動きなのでまずい。

まあ、確かに反りの動きが腰によくないという理由はいくらでも考え付きますね。

だって、腰を反ると、痛みが増しそうだし、、神経に触りそうな気がしませんか?

私がギックリ腰になった直後感じたのは、反る姿勢というのはやりたくても痛くてやれないということでした。

状況によっては「反り」は腰に最も痛みを伴う姿勢であることは間違いないです。

実際、最も痛みを感じる「ギックリ腰」になった時、

寝るときには横向きで腰を曲げて「くの字」のようになり、マット接地側の足を延ばすという体勢で大人しくしているよう、整形外科の先生から指導されます。

とても、あのギックリ腰の激痛状態で腰を反るだなんて、、、想像すらできません。。

ギックリ腰などの炎症が起きたときの体の温存体勢が腰をお腹側に曲げる「くの字」です。

ですから反りは逆に腰を痛める方向へ行っているイメージがありますが、いかがでしょうか?

昔の腰痛対策の本を見ていても、少なくとも2005年までは「反りの姿勢は忌禁」としている解説が多かったのです。

日本国内で「反りの姿勢は腰痛に良い」、という論調になったのは私はマッケンジー法が世の中に出始めてからのことだと思います。

ロビンマッケンジー博士が日本にマッケンジー法を紹介したのが2009年のことでした。

それ以降お茶の水の病院などでマッケンジー法を熟知した先生が施術をはじめ、新常識が広まり始めました。

ダチョウ倶楽部のリーダー肥後さんもひどい腰痛に悩んでいましたが、マッケンジー法と出会い腰痛を改善したという話がテレビで特集され、一気に有名になりました。

腰椎前弯というのが本来あるべき二足歩行の脊椎の形ですので、反った状態がまさに腰椎前弯であることは間違いないのです。

ですが、マッケンジー法が有名になるまでは反りという動きが最も腰にとっては忌禁とされてきたのです。

腰椎を自分で治すにはどうしたらいいか。

私が一番信頼しているカイロの先生は「立った状態で腰を後ろにそらす運動をしてください。」と言っていました。

ためしてガッテンでも昔紹介された運動らしいのですが、立った状態で仙骨あたりに両掌を当て、体を後ろに反らすという動きです。

あまり反らせすぎると余計に痛むこともあるので、適度に反らす運動を、仕事中に思いついたら都度やってください、とのアドバイスでした。

というのも、私たちオフィスワーカーは座って仕事をすることが多く、ねんがら年中体を屈曲した状態で過ごしており、体幹を支える太い筋肉(=多分、大腰筋のこと)が縮んでしまっているからだそうなのです。

腰痛のほとんどの原因は座り仕事だ、というのがこの先生の持論で、私はこの先生の指導から「腰痛は自分で治すもの。自分でしか治せない。」という考え方に至りました。

そして、寝る前の運動に反りの動きの入ったエクササイズを取り入れ、腰痛が一気に改善に向かうことができました。

すでに世の中で「腰痛には反りが有効」と言われていましたが、私にとっては信頼できる先生から言われたことだったので、信じる価値のある言葉だったのです。

そして、実践してみて正解でした。

腰痛には反りの動きが有効。

これは世の中の新常識であり、私の腰痛を改善できたキーワードでもあります。

ありがとうございます。

 

腰痛へっちゃら仙人