丹田は臓器ではなくてただの概念?

丹田を意識することで、腰痛が改善する体になる、というお話をしたいと思います。

私は何も中医の専門家でも、武術の大家でもありませんので、丹田について深くて正しい知識を持ち合わせているわけではないことを始めに申し上げておきます。

ただ、私はこの「丹田」を意識することで腰痛の改善に役に立つと思うのです。

これは物理学と人間の体の構造を併せて考えた結果、導き出した私独自の見解です。

ということで、万人の体や意識の持ち方によって個人差がありますことを、予めご了承ください。

ところで、、

丹田っていったい何者なのでしょうか?

丹田を意識すると、心が落ち着く。

丹田は気の集まるところ。

お腹から力を出すときには丹田に力を込める。

・・・

われわれ日本人的な感性で、その本当の意味が分からなくても、何となく受け入れている常識の一つではないでしょうか。

でもやっぱり、丹田ってよ~く考えてみると、とてもあいまいです。

だって、臓器ではなくて、体の中の特定できない1点を指して言っているんです。

丹田とは何なのか?

別の記事で丹田の感じ方を書きましたが、丹田とは腹筋そのものではありませんよね。

体の表面ではなく、深層部にある。

深層部にあるからと言って内臓そのものでもないんです。

丹田と言われている場所には、丹田という臓器はなく、膀胱があったり小腸が渦巻いています。

それなのに丹田という言い方をしてだれもが疑いもなく常識として受け入れているのが私は不思議です・・・

なので、ちょっとだけ整理をしてみると、、

丹田とは、正式には臍下丹田と言います。

おへその下5センチくらい下の体の中心部の位置にある、と言われています。

ウィキペディアによれば、

丹田(たんでん)は、内丹術で気を集めて煉ることにより霊薬の内丹を作り出すための体内の部位。下丹田は東洋医学における関元穴に相当し、へその下3寸(へそと恥骨稜の間を5寸とする骨度法による)に位置する。英語圏では、日本の禅僧によって坐禅瞑想が紹介された経緯から、下丹田を hara と呼ぶこともある。

意味は気の田のこと。気から成る丹を耕す田。体を上下に走る経絡である衝脈の直線と腰回りを一周する帯脈が、下丹田の存在する臍の辺りで交叉して田に見えることから、これを丹田と称するとも言う。

まあ、位置はわかったし、語源もわかったけど、これだけだと、それだからどうした?って話です。

その位置をイメージしたり、力を込めたりすることで、なぜ体に良い効果があったり、いい声が出るようになるのか?

ウィキペディアの説明にもあるように、そもそも丹田とは気功や、導引術などで言われる「気」の価値観を受け入れることができていないと本当の意味は分からない世界です。

私たちが普段日常で使っている価値観だけではなかなか見えてこない世界ですね。

私は気やスピリチュアルなことは好きですが、あいまいなことを分かったような顔で力説している怪しい人種は生理的に好きではありませんw

ですので今日は、怪しさを一切排除して腰痛改善の切り口から丹田の概念とはいかに役に立つものなのかを解説したいと思います。

私たち一般人が、一般人の価値観だけで、腰痛改善のために丹田を生かす方法です。

丹田とは重みの中心

気の通り道であるとか、スピリチュアルな切り口は置いておいて、、

物理学的には重心の位置がちょうど丹田にあたるものです。

重心とは、その物体の重みの中心点です。

それではなぜ重心の位置が大事なのか。

それほど意識をすることが体使いで重要なのか。

それは、重たい頭蓋骨を起立状態のまま運ぶ姿勢を体に負担をかけずにつくるため、というのが私の答えです。

人間の体は、重心である丹田を中心とした骨盤まわりの「肉の塊」に足が生えており、、、

足の生えた「肉の塊」の上に不安定な骨が積層した脊柱タワーがそびえたち、頂上に6~7キロの重さの頭蓋骨が乗っかっている、という非常に不安定な形状をしています。

低重心でありながら、細い脊柱の積層を介して上部に重い頭蓋骨を搭載しているという、超不安定な構造なのです。

このそもそも不安定な構造を維持するには、二つの方法があると思います。

一つには体を一本の固い棒のように固めて不安定さを力づくで排除して構造を維持する、という方法です。

この方法は安定感がありそうですが、力を使い続け、バランスが崩れるごとに体のどこかにストレスがかかります。

そうすると血行が悪くなります。健康に良くないわけです。

もう一つは、重心点だけを意識して蕎麦屋が自転車で出前を運ぶ時のようなバランス感覚を使って構造を維持する、という方法です。

この方法だと、体のバランスをとるために常に運動をし続けなければならず不安定なようですが、気持ちは一点に安定しリラックスにつながり、体に無駄な力が入らないので血行が良くなり、健康に良いのです。

私は、丹田の本当の意味は解っていないのですが、以上の考え方から、腰痛改善のためには、

丹田の位置を意識し、体をリラックスしながらバランスを取る姿勢を重要視しています。

 

以上が、丹田を意識すると腰が改善する、という私の理由です。

 

ありがとうございました。

 

腰痛へっちゃら仙人